ANA Latte Special '10.3 秋田

工芸美を見て 繊細なクラフト工芸品が放つ魅力に、和心が洗練される「藤木伝四郎商店」

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広々とした店内にはあらゆる樺細工が並んでおり、自分好みの質感や模様の品探しに夢中になります。壁には説明書きもあり、樺細工のことを深く知ることができました。

世界でひとつだけの美しき樺細工

 角館は武家屋敷としだれ桜が美しい、みちのく屈指の桜の名所。そんな情緒ある角館の町を歩いていると、一軒の奥ゆかしくもモダンな店を発見。ひかれるようにお店の中へ入ると、様々な樺細工がいっぱいに並べられていました。樺細工とはヤマザクラの皮を手貼りして作り上げる、江戸時代から続く角館の伝統工芸。ここ「藤木伝四郎商店」は約200年続く、角館で最も古い樺細工のお店です。木材の色合いからでしょうか、見ているだけで不思議と心が和やかになります。さらに一歩足を進めると、まるでモダンミュージアムを訪れたような気分に。江戸時代の蔵を利用した空間は、しっとりときらめく工芸品を、よりいっそう艶やかにうつし出していました。
 樺細工は天然の樹皮なので、どれひとつとして同じものはありません。すべてが世界でひとつだけの品。お気に入りを求めていくつか手にとっていると「人の手によって、使い込めば使い込むほど樺細工は艶が出てくるんですよ」と六代目のオーナーが教えてくれました。


工芸品から伝わる日本の美の心

 樺細工に使われる樹皮は、表皮、裏皮、裏白など様々な種類があり、その多くは3年ほどかけて乾燥されたものなのだそうです。表皮、裏皮、裏白など様々な種類がありますが、多くは3年ほどかけて乾燥されたものが多いとか。適頃になった樹皮は、伝統の技を守り継ぐ熟練の職人さんたちの手によって整えられ、木地に貼られます。工房は別の場所にあるものの、作品と向き合っていると丁寧に表面を削る姿、時間をかけて貼っていく姿など、職人さん達がヤマザクラの樹皮を美しく生まれ変わらせる様子が浮かんでくるようです。
 昔から、ヤマザクラの美しさは万葉集や源氏物語でも讃えられ、高貴な人々は筆や弓、刀の鞘などにも桜の皮を使っていたそうです。樺製品を持つことで、美しい桜の情景を、ふとした瞬間に思い出していたのかもしれませんね。桜に惹かれるという気持ちは、日本人なら誰しももつ感情なのでしょうか。日本人ならではの、美しい物に触れる喜びを樺細工から学んだような気がします。

アクセス→MAP1

樺細工で代表的な茶筒のほかに、ティースプーンやシェードランプなど、日々の生活に彩りを添えてくれそうな品もありました。また、スタイリッシュなデザインも積極的に取り入れており、鮮やかな色合いの小箱も魅力的でした。

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