高台にある山手からは、横浜の現代的な姿を象徴するランドマークタワーなどがある、みなとみらい21が見えました。新旧が重なる風景を眺めていると、どことなくロマンチックな気持ちになりますね。
横浜は貿易港として昔から栄えた街です。物資だけではなく、多くの西洋文化もこの地から伝わったのだそう。当時の面影が色濃く残る山手へ、散策にでかけてみることにしました。貿易に携わる外国人の居留地だったこのエリアには、一部震災などで復元されているものの、情緒ある洋館が点在しています。西洋ならではの葉や花をモチーフにした柱や壁、伝統を感じさせるしっかりとしたつくりの門。かわいらしい花を咲かせる庭園の花や緑、クラシカルな建物に囲まれながら散策していると、まるで昔のヨーロッパの街を訪れているような感覚に。かつてこの地を訪れた外国人の方々も、はるか遠い地に思いを馳せながら散策を楽しまれていたのでしょうか。
「山手111番館」、「横浜イギリス館」など、洋館の中には、どこかで出合ったことがあるような、懐かしさを感じるものも。なぜだろうと見比べてみると、その理由は屋根瓦にありました。屋根瓦は外国にもありますが、こちらの洋館で使用されているものは、形がどことなく日本風なのです。そんな懐かしさに導かれるように「ベーリック・ホール」を訪れました。内部は、スペインを基本にしながら、イスラム様式やフレスコ技法、日本風など、さまざまな国の建築方法が凝縮されていました。前例のない建物をオーダーする外国人と、それを受けて目を輝かせる大工さんが、あれこれ話し合う姿が目に浮かんでくるようです。新しい文化をうまく受け入れて、それまでの伝統と融合させる……、昔から変わらない横浜の魅力の原点を見つけたような気がしました。
洋館の窓枠に置かれた小さな植木を発見しました。花を愛でながらゆっくりとした午後を過ごす。そんなうるおいのある生活を、当時の外国人の方々は楽しまれていたのかもしれませんね。
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