ANA Latte special '06.09 四国


民家が並ぶ細い道を入り、ここから先は山、という場所に現れる白壁のこじんまりとした建物。そこが「オーベルジュ・ドゥ・オオイシ」です。コースメニューは、仕入れによって日々変わります。たとえば「瀬戸内のあわび ナス添え」。あわび本来のおいしさがぎゅっと濃縮されたような味でした。ここのオーナーでもあるシェフの「あわびは蒸したほうがおいしいんです」の言葉に、思わずうなってしまいます。どれもこれもやさしい味わいで、素材の味を最大限に引き出す“ひとひねり”が効いていました。それぞれの食材をさりげなく説明してくれるのも楽しいもの。一度来たらまた来たくなる、そんなレストランなのです。

レストラン、客室ともに、イスは飛騨高山のイス職人が作っているものだそう。業務用には適さないお値段だけれど、これもオーナー夫妻のこだわり。  
  客室にたどり着くまでの通路は、“小径”と呼んだほうがしっくりきます。白壁で囲んでいるのはサプライズのため。部屋で初めて、一面に広がる海に出合えます。



客室はレストランの道向かいにありました。レストランと同じ白壁に囲まれたフロントと中庭を抜けて案内された部屋には、高い天井にタイル張りの床、そしてダイニングテーブルのような大きな机とイス、ソファがあるのみ。TVも電話もありません。ソファに腰掛けると、視界には海だけが広がります。海に面したテラスに、バスルーム脇の階段を登ると現れるデッキテラスなど、ここにはぼんやりできるスペースがたくさんありました。寝室が壁を隔てた裏側にあるのも、そんな配慮のひとつです。ゲストを迎えてくれるのは、心がほっとするスローな空間。ここでは、レストランの休業日である月曜に合わせて、客室もクローズします。スローを感じるのは、そんなスタイルにもあるのかもしれません。


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